2009.07.22
ボランティア・インタビューその2
2HJボランティアのインタビュー・リレー第2弾は、金曜日の午前中にボランティアとして活動に参加しているアメリカ人のサリンダ・マークワットさんです。前回インタビューに答えていただいた渡邊先生が、サリンダさんにインタビューしました。料理や2HJに対する思いを、サリンダさんは笑顔で語ってくれました。

Q: フードバンクに興味をもったのは、なぜですか?
A: 食品が捨てられるのを見るのがしのびないという思いから、フードバンクの活動を応援しています。夜のニュースを見ていると、世界中で食糧が足りないという話を聞きますが、先進国ではたくさんの食品が毎日捨てられています。フードバンクは、資源を有効に使い、助けを必要としている人たちに対し、私たちに恵まれた豊かさを着実に広げていく、一つの方法だと思います。
私は幼少期から、家族と一緒にホームレスの人たちのためのスープ・キッチン(食糧配給所)で手伝いをしていましたが、配給をしたり一緒に食事をしたりしていると、配給を提供する側も受け取る側も、笑顔がこぼれて、自然に感謝の言葉を交わしていました。
大学生の時には、キャンパスから通りを隔てたところにあった教会から「1ドル・ランチ」と呼ばれるランチをよく買ったりしたものです。その教会は、近隣のスーパーマーケットや流通業者から食品の寄付を受けていて、安くて美味しいだけでなく、栄養価の高いランチを大学生や貧困に苦しむ人に提供していました。安いランチを食べることを恥ずかしく思う人などいませんでしたし、それよりも、食べ物を捨てずにすむことを、みんな嬉しく思っていたものです。
ここ数年ほどは、「Share Our Strength」という子供の飢餓をなくすための活動に特化しているアメリカのフードバンクに関わっていました(http://strength.org/)。

Q: サリンダさんにとって、食べ物はとても大事なものなんですね。サリンダさんの育った環境にも、何か関係があるのでしょうか。
A: 私の家系には、フランスとドイツと中国という多文化の血が流れています。 父の仕事の関係で、いろいろな国の人と接する機会もありました。様々な異なる文化が行き交う中で、みんなが共有できる唯一の「共通言語」は食べ物だったんですね。パーティがあると、アメリカン・スタイルのフライドチキンやポテトサラダの隣に、韓国のキムチやドイツのザウアークラウト(塩漬けした発酵キャベツ)が並んでいて、みんながそれぞれに舌鼓を打っているといった感じでした。3歳の時の誕生日の写真を見ると、お寿司を食べている私が写っているですよ。
食べ物はまた、香港から来た母方の祖母とコミュニケーションをはかる唯一の手段であったという点でも、私にとって重要な意味をもつものでした。祖母の作った非常に複雑で手が込んでいる広東風の料理が、私にとって初めてのグルメ体験でしたね。
Q: 日本での生活や日本の食文化について感じたことを、教えてください。
A: 大学卒業後、台湾の出版・放送業界で働いていたのですが、主人の仕事の関係で、5年前程前から日本に住んでいます。台湾での生活は忙しかったのですが、結婚して、福岡の自然に囲まれた土地に来て時間ができ、少しスローダウンするようになりました。福岡で最初の友人になったのは、お隣に住んでいた池田さんで、畑から野菜を持ってきてくれたり、肉じゃがや漬物などの日本の家庭料理を作ってくれました。池田さんの食べ物は全て有機栽培で作られた旬の野菜で、もちろん地元で採れたものです。池田さんの届けてくれる申し分のない食材と手塩にかけて大事に野菜を育てる様子を見て感動し、池田さんと同じような情熱を、私の場合は料理に注ぐようになりました。池田さんの隠し味は、「愛」だと思います。それは祖母の料理を食べた時にも感じたものですし、2HJで野菜を切りながら、私がまさに加えたいと思っているものも同じものなんです。
Q: 2HJではどのような活動をしていますか?
A: 月に2、3回程度、金曜の午前中の活動に参加しています。金曜のボランティアチームと一緒に、野菜を切ったり、土曜の炊き出し活動の材料を準備しています。料理の腕を磨く練習ができるんじゃないかと思って、時々友人を2HJに連れてきたりもしていますよ。テーブルの周りで、みんなで笑ったりおしゃべりしながら野菜を切っていると、時間は本当にあっという間に過ぎていきます。その楽しい時間がきっと、私たちが料理に加えている隠し味なんですね。

サリンダはライター&エディターの仕事もしており、日本での生活は5年におよびます。サリンダは、昨年フード・コンサルティングとパーソナル・シェフ・サービスの仕事を始めました。サリンダのレシピ・ブログとフード・フィロソフィをご覧になりたい方は、こちらへ→ http://lovesoupcooks.typepad.com/
その他の土曜のボランティアの声はこちらをご覧ください。
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